あと30秒間に合わずに発車した電車。
30秒間に合わなかっただけなのに、
1時間半の代償。
いくら田舎だからって、
あまりにも電車が少なすぎる。
たとえばその1時間半で、
本を読むとか、勉強をするとか、
出来ることはたくさんある。
それはそう。
だけど、それなら
1時間半先に行き先について
やりたかったことがたくさんある。
1時間半分、ごろごろ過ごすとか、
早く夕ご飯を食べるとか、そんなこと。
だけど、“そんなこと”が自分にとって
いかに大切なことなのかをよく知っている。
実は駅まで、バスで来た。
そう、バスが遅れたのだ。
バスが遅れるなんて日常茶飯事で、
時刻表なんてあるようでないようなもので、
そんなことは分かりきっているから
いつもは余裕を持って
2本くらい前のバスに乗るようにしている。
だけど、今日はそうもいかなかった。
仕事が終わって、一旦家に帰り
急いでシャワーを浴びて
洗濯物を干して家を出る。
洗濯物を干していなければ、
間に合った。
そんなこと分かっているけれど、
今日ばかりは、「バスが遅れなければ…」と
イライラしてしまった。
久しぶりにイライラした。
人は「時間」と共に生きていることを
実感した。
「たったの」が思わぬところで
「まさかの」「そんなに」「こんなにも」に
変わってしまうことがある。